書籍の詳細
タイトル モンテクリスト伯
ジャンル 小説以外(詩・エッセイ等)
作者 アレクサンドル・デュマ
出版社 岩波書店
価格 760円
発売日 2000/06/16
ISBN 4001145049
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モンテクリスト伯
平均点 5.0点

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Seli Ogawa
日時 2014/05/21
評価
タイトル 派手なハリウッド映画を彷彿とさせる手法
コメント 説明するまでもないほど有名な作品ですね(古い本では「岩窟王」と題されています)。およそ170年前に書かれた作品ですが、今読んでもすごく面白い。
脱獄、無人島に埋められた秘宝、こぼれんばかりの宝石、美女、異国情緒、etc. 読者をそそる要素がたっぷりのうえに、ハリウッドばりの派手な演出がこれでもかと詰め込まています。息もつかせぬ展開でラストまでぐいぐい読者を引っ張っていきます。お見事の一言です。ときどき「ちょっと、やりすぎじゃないの」とつっこみたくなるものの、潔いくらい大衆娯楽に徹するデュマに拍手を送りたい(笑)。

前半は完全なる勧善懲悪の物語。幸運を妬まれたがゆえに無実の罪を着せられ投獄された主人公エドモン・ダンテスが、14年後にイフの城塞から脱獄し、モンテクリスト伯と名を変えて、正義と裁きの名のもとに神に代わって報復を開始します。

しかし、自分が下した裁きによって罪のない子供を死なせてしまったことを機に、ダンテスは、自らの行動に疑問を抱き始めます。はたして自分が行ってきたことは、本当に正しかったのか?ダンテスは神に答えを祈り求めます。そのあたりから、正義と裁きの物語は、慈悲と赦しの物語へと方向転換し始めます。
根底にあるのは、この時代、人々の心の中に深く根付いていたキリスト教的な考え方です。しかし、キリスト教の教義を知らなくても十分に楽しめる作品だと思います。

ちなみに作者のデュマは、モンテクリスト伯なみの派手で豪奢な生活を送っていたとか。

「レ・ミゼラブル」と同様、こちらの作品も岩波少年文庫です。子供向け(中学以上だそうです)の文に物足りなさを感じるもの、安定した翻訳品質には定評があります。

最期にすべての復讐を終えたエドモン・ダンテスの印象的な言葉を引用します。
「Attendre et esperer !(待つことそして希望を持つこと)」
エドモン・ダンテスだからこその、説得力のある言葉でした。

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